2006年 01月 12日
ディープサウス紀行(メンフィス) |
ナッチェスから北をめざすこと約5時間、テネシー州メンフィスに到着です。ここまで来ると、後はもうI-40でお家に戻るだけ、という感じで、随分と身近な場所に戻ってきた感があります。
メンフィスでは、今までで最安値の1泊31ドルの宿。あんまり長居はしたくないお部屋ではありましたが、ダウンタウンにはとても近くて便利便利。翌朝、明るくなって周りを見ると、隣にはこんなナイスな廃墟も。
■ビール通り(Beale Street)でブルース堪能
着いた晩は、夕食とブルースをめざしてメンフィス・ダウンタウンへ。こちらはおのぼりさん、分かりやすさ一番ということで向かったのが「B.B.King Blues Club」。分かりやすーい。
ライブの始まる直前に入ったら、もう既にほぼ満席。かろうじて席を確保。そして、じゃーん、とバンドの皆さん登場です。
ブルースなぞ私らは素人、知ってるのは有名な曲、それにBlues Brothersで出てくる曲くらい。でも、ジャズよりもブルースのほうが分かりやすい、というか、ノリがいいので結構好き。私、疲労困憊だったのに、演奏始まったらすっごい楽しくて、特にKool&theGangの「Celebration」(古っ!)には一緒になって「ひゃー!ほー!」と歌っちゃったりなんかして、思いっきり楽しんでしまいました。
メンフィスの街は、再開発もかなり進んでいて整っていますし、夜も人通りが多くて活気があって、なかなか楽しい雰囲気の街でした。
■「国立公民権博物館」
アメリカ現代史シリーズ第4弾。
そして翌日、MLKが暗殺されたロレイン・モーテル跡地にある「国立公民権博物館」へ。現代史シリーズ、ついにここに完結です。今回の現代史シリーズ、ここが一番充実していました。これまでたくさん見てきたから、ここは簡単に見ればいっか、、、と思っていた我々も、気がついたら3時間近くいましたから。
ここの展示は、人種種差別に限らず性差別等の問題も扱っていて、公民権問題=人種問題となりがちな点にも配慮してる感じ。さらに他の博物館と違うのが、南部州での活動だけでなく、北部での公民権活動についてもかなり展示されており、シカゴなど北部での公民権活動などもよく分かります。
南部での公民権活動を一通り率いた後、MLKはシカゴ都市部での公民権活動を指導すべく家族で移ったそうですが、しかしここでは「白人vs黒人」の構造のように単純ではなく、移民コミュニティなど多くのマイノリティが混在し、さらに、それまでに差別を不満とする暴力・暴動がかなり繰り広げられていたので、MLKの哲学もここではその役割を果たすことができなかったらしい。 そして、メンフィスでのゴミ収集者のデモ(白人と黒人の給与処遇の格差への抗議)を支援するために訪れていたMLK、1968年に暗殺されてしまいました。
暗殺される前日の、それを予知していたともとれるような、「I've Been to the Mountaintop」の演説(最後のパラグラフが有名)。崇高な想いを抱き、将来を希望しながらも、しかし達観したその心境、やるせなく響きます。
この後、本当は「マッドアイランド・パーク」なる、ミシシッピ川の中洲の公園に行くつもりだったのが、なんと冬期は休業とのこと。モノレール乗り場まで行って初めて気づき、がっくし。
ここ、John Grishamの「The Firm」(映画版)で、トム・クルーズが追手を逃れてモノレールで逃げる、というシーンがあった場所。見てみたかったなぁー。
思い返してみると、私の南部についてのイメージって、John Grishamの小説から受けた印象も結構あるのかも。メンフィスにニューオリンズ等々、南部の街いっぱい出てきますから。特に最近読んだ「The Last Juror」は、ミシシッピーの小さな街Clantonを舞台にしてて(ちなみに第1作「A time to kill」もここが舞台)、南部の小さい街の雰囲気が出ていてとてもおもしろかった。
そして、休業中の寂しいマッドアイランド・パークを後に、せっかくだからとミシシッピ川を渡り、アーカンソーにちょこっとだけ上陸。これで一応、南部州といわれる州は今回全て制覇!それから東へ、と家路につきました(ってまだ2日あるのですが)。
■メンフィスのBBQはやっぱりおいしかった「Rendezvous」
メンフィスといえばバーベキュー。Food Networkでも、よく「BBQコンペティションinメンフィス」、なんて番組やってます。
バーベキューの油っぽさとか、ソースのベタベタ感が気になって、私はあまり好きではないのですが、でもせっかくですから行ってみました。そんなに有名というのであれば、食べてみないことには語れません。
無難に有名店「Rendezvous」。平日の昼間も大混雑です。フル・ラック(リブ1枚)とハーフ・ラック(半分)のセットをそれぞれ頼み、しばし待つとコールスローとベイクドビーンズ付きのお皿がどどーんと出てきます。
このお店、ナイフとフォークがありません。ウェイターの黒人のおじちゃんにナイフとフォークを頼むと、「なんとまー、ナイフとフォークで食べるってかー!ダメだよフィンガーフードださーバーベキューはー!」(>意訳)と呆れられちゃった。
でも確かにおじちゃん正しい、これナイフとフォークなんて要りません。骨はほろっと外れるし、ソースは見た目ほどベタベタしていないし、何より手でつかんで食べてこそ、余す所なくお肉が味わえます。
あっさりしたソースと、それから辛さと香りの良いスパイスで、しばし無言で堪能しました。お肉、本当においしいんです。
これだったら時々食べたくなるわ、とバーベキュー見直しです。
Charlie Vergos’s Randezvous Charcoal Ribs
52 S. 2nd St.
Memphis
(901) 523-2746
メンフィスでは、今までで最安値の1泊31ドルの宿。あんまり長居はしたくないお部屋ではありましたが、ダウンタウンにはとても近くて便利便利。翌朝、明るくなって周りを見ると、隣にはこんなナイスな廃墟も。
■ビール通り(Beale Street)でブルース堪能
着いた晩は、夕食とブルースをめざしてメンフィス・ダウンタウンへ。こちらはおのぼりさん、分かりやすさ一番ということで向かったのが「B.B.King Blues Club」。分かりやすーい。
ライブの始まる直前に入ったら、もう既にほぼ満席。かろうじて席を確保。そして、じゃーん、とバンドの皆さん登場です。
ブルースなぞ私らは素人、知ってるのは有名な曲、それにBlues Brothersで出てくる曲くらい。でも、ジャズよりもブルースのほうが分かりやすい、というか、ノリがいいので結構好き。私、疲労困憊だったのに、演奏始まったらすっごい楽しくて、特にKool&theGangの「Celebration」(古っ!)には一緒になって「ひゃー!ほー!」と歌っちゃったりなんかして、思いっきり楽しんでしまいました。
メンフィスの街は、再開発もかなり進んでいて整っていますし、夜も人通りが多くて活気があって、なかなか楽しい雰囲気の街でした。
■「国立公民権博物館」
アメリカ現代史シリーズ第4弾。
そして翌日、MLKが暗殺されたロレイン・モーテル跡地にある「国立公民権博物館」へ。現代史シリーズ、ついにここに完結です。今回の現代史シリーズ、ここが一番充実していました。これまでたくさん見てきたから、ここは簡単に見ればいっか、、、と思っていた我々も、気がついたら3時間近くいましたから。
ここの展示は、人種種差別に限らず性差別等の問題も扱っていて、公民権問題=人種問題となりがちな点にも配慮してる感じ。さらに他の博物館と違うのが、南部州での活動だけでなく、北部での公民権活動についてもかなり展示されており、シカゴなど北部での公民権活動などもよく分かります。
南部での公民権活動を一通り率いた後、MLKはシカゴ都市部での公民権活動を指導すべく家族で移ったそうですが、しかしここでは「白人vs黒人」の構造のように単純ではなく、移民コミュニティなど多くのマイノリティが混在し、さらに、それまでに差別を不満とする暴力・暴動がかなり繰り広げられていたので、MLKの哲学もここではその役割を果たすことができなかったらしい。
暗殺される前日の、それを予知していたともとれるような、「I've Been to the Mountaintop」の演説(最後のパラグラフが有名)。崇高な想いを抱き、将来を希望しながらも、しかし達観したその心境、やるせなく響きます。
ここ、John Grishamの「The Firm」(映画版)で、トム・クルーズが追手を逃れてモノレールで逃げる、というシーンがあった場所。見てみたかったなぁー。
思い返してみると、私の南部についてのイメージって、John Grishamの小説から受けた印象も結構あるのかも。メンフィスにニューオリンズ等々、南部の街いっぱい出てきますから。特に最近読んだ「The Last Juror」は、ミシシッピーの小さな街Clantonを舞台にしてて(ちなみに第1作「A time to kill」もここが舞台)、南部の小さい街の雰囲気が出ていてとてもおもしろかった。
そして、休業中の寂しいマッドアイランド・パークを後に、せっかくだからとミシシッピ川を渡り、アーカンソーにちょこっとだけ上陸。これで一応、南部州といわれる州は今回全て制覇!それから東へ、と家路につきました(ってまだ2日あるのですが)。
■メンフィスのBBQはやっぱりおいしかった「Rendezvous」
メンフィスといえばバーベキュー。Food Networkでも、よく「BBQコンペティションinメンフィス」、なんて番組やってます。
バーベキューの油っぽさとか、ソースのベタベタ感が気になって、私はあまり好きではないのですが、でもせっかくですから行ってみました。そんなに有名というのであれば、食べてみないことには語れません。
無難に有名店「Rendezvous」。平日の昼間も大混雑です。フル・ラック(リブ1枚)とハーフ・ラック(半分)のセットをそれぞれ頼み、しばし待つとコールスローとベイクドビーンズ付きのお皿がどどーんと出てきます。
このお店、ナイフとフォークがありません。ウェイターの黒人のおじちゃんにナイフとフォークを頼むと、「なんとまー、ナイフとフォークで食べるってかー!ダメだよフィンガーフードださーバーベキューはー!」(>意訳)と呆れられちゃった。
でも確かにおじちゃん正しい、これナイフとフォークなんて要りません。骨はほろっと外れるし、ソースは見た目ほどベタベタしていないし、何より手でつかんで食べてこそ、余す所なくお肉が味わえます。
あっさりしたソースと、それから辛さと香りの良いスパイスで、しばし無言で堪能しました。お肉、本当においしいんです。
これだったら時々食べたくなるわ、とバーベキュー見直しです。
Charlie Vergos’s Randezvous Charcoal Ribs
52 S. 2nd St.
Memphis
(901) 523-2746
by NCTerry
| 2006-01-12 07:18
| 旅行編